シリア北部アインダラ神殿（3000年前の遺跡）がトルコの空爆で破壊 ..Turkish bombing damages 3,000-year-old temple in northern Syria

↑　これは空爆前


↓　　　　空爆痕

http://www.afpbb.com/articles/-/3160287

トルコの空爆で3000年前の神殿破壊 シリア北部　　

Turkish bombing damages 3,000-year-old temple in northern Syria

トルコによるシリアのクルド人武装組織に対する軍事作戦

アフリンからの排除を目指す「オリーブの枝」作戦を進めるなかで

トルコは20日から、民兵部隊「クルド人民防衛部隊（YPG）」のアフリンからの排除を目指すシリア反体制派と合同で地上作戦と空爆を展開している。 

その空爆によって

　シリア人権監視団によると、アインダラ神殿は26日の空爆で破壊されたという。

監視団によると「最大60％が破壊された」 という...

破壊されたアインダラ神殿は

シリア北部アレッポ近郊に位置する

ライオン像とスフィンクスの彫像で有名なこの神殿は

祭神はイシュタルともアスタルト、あるいはハアドともいわれる・・

別名で

アインダーラ、アインダラーとも呼ばれ。

入り口には巨大な足跡を刻んだ石があり

巨人伝説とのかかわりを指摘されたこともあったりしたが

ほかに

聖書のソロモンの神殿との類似性が指摘されていた...

非常に貴重な文明史の遺産・・

しかも！！！

日本は過去にシリアと共同で

アインダーラ（アインドラ）遺跡修復プロジェクトをおこなってきた経緯もある

発掘当初から損傷はげしかったとはいえ

歴史的のみならず、芸術的価値も非常に高いものたちの

修復保存を手掛けてきたというのに....

非常に悲しいしショックだ...

メディアからは見えてこない現実を

もっと知ってもらいたい

そう思ってしつこくFBとかで書いてきた

ブログでは書いてこなかったけど

今後はもっとつぶやくかもしれない

アインダラはアレッポの北西に位置する小さな村で、

数多くの驚くべき建造物の発見があった場所

村のすぐ西にあるアインダラ神殿はそのひとつ

アインダラ神殿の建造は

鉄器時代をもたらした

ヒッタイト時代にまでさかのぼるといわれています

ヒッタイトの歴史のなかでもネオヒッタイト

（新王国時代）のもの

くわしく解説すると

人類に鉄器をもたらした

ヒッタイト王国は

起源前１７－１３世紀

現トルコの

アナトリア平野に位置するハットゥシャで栄えた文明

ヒッタイトは

隆盛期から２００年もたたないうちに弱体化して

歴史の表舞台から消え去った後

ヒッタイト帝国時代（新王国時代）が幕開ける

アレッポやミタンニを征服して西へと勢力図をひろげた

カルケミシュも領土化し、

カデシュの戦い

（紀元前1286年頃にシリアのオロンテス川一帯で起きたエジプトとの戦闘）

で勝利した

ヒッタイトは

エジプトと和平講和条約（文明史上初の講和条約）を締結

このときの国境線はカナンに定められた。

強大な帝国史は海の民からの襲撃で滅んだとされているが

（紀元前１２００年のカタストロフ）

現在では食糧危機や飢饉の影響で滅びたのではないかという説

が有力となっているものの

実際のところ

原因は

ほとんどわかっていない

ハットゥシャは海抜１０００ｍほどの丘陵地帯で

ヒッタイトが栄えた遺跡は跡地としての形骸しか残されていない

のだが...（獅子門や突撃門、遺跡群は神殿の遺跡跡地など）

（帝国の母体は消失しているけれど

勢力図のなかにあった地域のものは

現存するものもある

貴重な歴史遺産なのに

空爆で破壊された

アインダラ神殿

（現況はクルド人が支配する地域となっているが）

ヒッタイト時代に

アラム人によってアフリン地域の名にちなんで名づけられた

貴重な文化遺産の消失は

可能な限り避けてほしい

本当に...

このアインダラ神殿は発見されたときから
すでにかなり痛んでいたけれど
それでも....
空爆で　がれきにするようなことしないでほしい

いつか、、この国が、シリアが立ち直っていくときに
過去の文明遺産はきっと、希望の役に立つ

光を奪わないでほしい

そう思うので

これからも
いな
これまでも
しつこく、（文化遺産の破壊に）
関わることを取り上げてきましたが


うるさく言い続けるとおもいます

空爆反対！！！！！